2015年のパリ協定で日本では、中期目標として、2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度の水準から26%削減することが目標として定められました。
このパリ協定を批准するために、日本は温室効果ガスの削減を求められます。
今日はこの温室効果ガス削減目標を達成するための一つの手段として、屋上緑化や壁面緑化などに、「コケを使おう」という情報を、ある展示会で聞いてきましたので、紹介したいと思います。
コンビニエンスストアで、コケを使った屋上緑化実験が進んでいる。
この展示会で説明してくれた担当者の話によれば、コンビニエンスストアで、コケを使った屋上緑化実験が進んでいるそうです。
この担当者曰く、
大手のコンビニでは、全ての屋根の緑化をコケでやろうと、実験をはじめています。コケは軽くて温度も3度くらい下がるので、コンビニのような薄い屋根を緑化するのには、うってつけの材料なんです。水をやる必要もありませんし。
ということです。
室内温度がコケで3度も下がるというのは、非常に興味深い話ですね。
冷房温度を一度下げるのだって、会社の上層部からは、怒りの指導が入りますからね。
某大手工場でも屋根緑化が本格稼働
某大手工場でも、屋根緑化は本格稼働しているそうです。
この担当者の話によれば、石川島播磨重工業の瑞穂工場で、一挙に2600㎡の緑化を行ったそうです。
さらに村田製作所の屋根の緑化も2000㎡の緑化の計画が進んでいるそうです。
一時ほど、「屋上緑化」という言葉を聞かなくなっていたような気がしていましたが、やはり関東圏では需要が多いようですね。
コケで屋上を緑化することのメリット
コケで屋上を緑化する場合のメリットをまとめます。
コケの屋上緑化は軽い
コケの屋上緑化をすることのメリットは、とにかく軽量だということでしょう。工場の屋根のような、ペラペラの屋根の上を緑化するためには、土を載せるわけにはいきません。
コンビニの屋根にしても事情は同じですね。
コケで緑化するとは、いいところに目を付けたものです。
コケは水やりの必要がない
コケの緑化で、もうひとつおすすめの点は、水やりをする必要がないということだそうです。
コケは、水はなくなると、ひからびたようにカラカラの状態になってしまいます。ですが、一度水がかかると、再びみどり色になるとのこと。
はたしてカラカラの状態のコケで、緑化しているといえるのかどうか、はなはだ疑問ではありますが。
コケは壁も緑化できる
このコケですが、シート状のものに、コケを植え付けているというか、張り付けているというか、とにかくシート状になっています。
ですので、そのまま壁に貼り付けるなんてこともできるようです。
ただ、「壁の緑化をするときは、水をやらないと、枯れたままの状態だから、みっともないです。壁の緑化でコケを使う場合は、自動灌水装置が必要です。」とのことでした。