タカサゴユリとは
タカサゴユリは大正時代に台湾から観賞用に持ち込まれたユリが野生化したものです。
白くきれいな花ですが、繁殖力が大変強く、日本の在来の植物を駆逐するとして、「特定外来種」として指定される可能性が高い植物です。
時々庭先でこのタカサゴユリを持ち帰って育てている方をお見受けしますが、あまり感心しない植物を育てているということになります。
タカサゴユリの繁殖力が強いワケ
タカサゴユリはなぜそれほど繁殖力が強いのでしょうか。
実はタカサゴユリはテッポウユリのように球根で増えるのではなく、種で増えるユリなのです。
秋になり結実すると、種を風で飛ばして増えることができる風媒花です。
風で飛んで行って明るいのり面などでよく育ちます。
高速道路ののり面などでも最近では多く見かけることが多いですね。
タカサゴユリとテッポウユリとの違い
タカサゴユリとテッポウユリの見分け方の違いは、一番目立つ違いといえば、花の根元の部分のピンク色のラインです。
これに対してテッポウユリは純白です。
一番大きな見分け方は、この花のつけねの色ですが、その他にも
- タカサゴユリは葉が細い
- タカサゴユリは枯れたあとの種の穂がとってもめだつ
- タカサゴユリは茎に毛がびっしりはえているがテッポウユリは毛がない
などの違いがあります。
タカサゴユリについての公的機関の情報発信
タカサゴユリについて公共機関がどのような発信の仕方をしているか調べてみました。
環境省
環境省は「生態系被害防止外来種リスト」というリストを発表し「その他の総合対策外来種」として登録されています。
対策の順位は
- 緊急対策外来種
- 充填対策外来種
- その他の総合対策外来種
という順位になっていて3番目の重要度なので、それほど重点的には対策をするべき対象としていないということでしょうか。
国立環境研究所
国立環境研究所では「侵入生物データーベース」にタカサゴユリを登録しています。
近年各地で繁茂しているが花がきれいなためなかなか駆除されない.少なくとも外来種であることを周知する必要がある.
引用元:https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/81040.html
公共機関では大々的にタカサゴユリを駆除対象として周知はしていない
公共の機関について「タカサゴユリ 外来種」で検索してみましたが、発見できたのはうえの二つだけでした。
あまり積極的に駆除対象とはしていないようですね。
とりあえずは「外来生物で日本にむかしからある植物を制圧してしまう」という意識だけはもっておきましょう。くらいの感じですね。