お墓の雑草対策として塩を販売している通販サイトがあります。
塩を雑草対策として使うのは正しいのでしょうか?
「塩は食品だから安全」と思いがちですが、本当にそうでしょうか?
塩が雑草を枯らすメカニズム
塩が雑草を枯らすメカニズムは浸透圧にあります。
中学生の頃、「浸透圧」って理科の実験をしたのを覚えていますか?
塩水の濃度を薄めようと浸透膜から水が移動する現象ですね。
これと同じ作用が雑草に塩を掛けた時に起こります。
雑草に塩をかけると、土の中の塩を含んだ水のほうへ、雑草の根から水が移動します。
その結果、植物は水分不足になって枯れてしまうということなんですね。
庭の雑草対策に塩を使うことの危険性
庭の雑草対策に塩を使うことの危険性については以前紹介しました。
【過去記事】雑草対策 塩 は除草剤よりもからだに悪いので使ってはダメです。雑草対策のプロが解説。
庭の雑草対策に塩を使う危険性は、大きく次の4項目です。
- 農薬よりも食塩のほうが毒性が強い
- 土壌中に残って塩害を起こし続ける。
- 建物基礎や配管の錆の原因になる。
- 流出により近隣に迷惑をかける。
この中で特に気になるのは、①農薬よりも食塩のほうが毒性が強いという項目ではないでしょうか。
塩は除草剤よりも毒性が強いといったら信じられますか?
塩は除草剤よりも毒性が強いといったら信じられますか?
身体に入る毒性については、LD50という値が使われます。
LD50について食品衛生委員会から引用してみます。
化学物質の急性毒性の指標で、実験動物集団に経口投与等により投与した場合に、統計学的に、ある日数のうちに半数(50 %)を死亡させると推定される量(通常は物質量(mg/kg体重)で示す)のこと。LD50の値が小さいほど致死毒性が強いことを示す。
引用元:食品衛生委員会
様々な食品のLD50値をグラフ化してみたのが以下の図です。
LD50の値が小さいほど致死毒性が強いです。
塩のほうが除草剤よりもLD50の値が小さく毒性が強いのがお分かり頂けるかと思います。
詳しくは過去記事をご覧くださいね。
【関連記事】雑草対策 塩 は除草剤よりもからだに悪いので使ってはダメです。雑草対策のプロが解説。
雑草対策 塩 について解説します。 雑草対策 塩 は、実は除草剤よりからだに悪い影響を与える場合があります。雑草対策に「除草剤よりも安全な塩を使ってみよう」という気持ちはわからないではないですが、実は「塩」の毒性は、除草剤よりも高いってい[…]
庭で塩を除草剤として使うのはリスクが高い
毒性だけでいえば、塩は除草剤よりも毒性や危険性は高いです。
従ってお庭の雑草対策として塩を使うことは、筆者としては絶対におすすめできません。
除草剤と比較すると塩のほうがリスクが高いからです。
それでは、お墓であればどうなのでしょう。
お墓は、庭と比べると触れ合う機会は少ないので、体に入るリスクは少ないですよね。
お墓に「除草塩」を販売しているメーカーのセールスワード
「お墓の除草塩」の販売サイトから、塩をお墓の雑草対策として販売しているメーカーのセールスワードについてみてましょう。
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- 大切なご先祖様のお墓だからいつもきれいに保ちたい
- お盆やお彼岸前になるとお墓の草抜きに苦労している
- 忙しくてあまりお墓に行けない
- 市販の除草剤を使用しているけどご先祖様に後ろめたい。また、動物が舐めたりしないか心配
- 雑草の生えない環境を長期間に渡って維持したい
- 空き地や駐車場など広い範囲を処理したい
- 雑草が生える前の予防として使いたい
お墓の除草塩は、安心安全で手軽な除草対策です。忙しくてあまりお墓に行けないなど雑草に悩まされるお墓はもちろん、お庭や駐車場などの除草にもご活用いただけます。
除草剤は雑草だけでなく虫(害虫かもしれませんが)も殺してしまいます。・・・
引用元:楽天市場
この中のセールスワードにはいくつか間違いがありますね。
除草剤は虫を殺す?いえいえ除草剤にそんなに強い毒性はありません。
文末に「除草剤が虫を殺す」と記載されていますが、これは間違いです。
除草剤には直接虫を殺すほどの毒性はありません。
以下、近畿大学の研究論文から引用です。
今回の研究では、除草剤という昆虫には直接毒性のない農薬が、水草の減少を介してトンボを始めとする捕食性昆虫に与える影響を検証する実験を行いました。その結果、除草剤散布によって水草が減少することで、イトトンボ類幼虫など水草に掴まって生活する種の個体数が減少する一方、水底・水面上で生活する種は減少しないか、むしろ増加する傾向にあることが明らかになりました。
引用元:近畿大学
セールスワードの中で、除草剤が虫を殺すと書かれているのは間違いです。
虫を殺す毒性を持つのは殺虫剤です。
市販の除草剤を使用しているけどご先祖様に後ろめたい
お墓に除草剤を使うのがうしろめたいという気持ちはわかります。
実際に筆者もお墓の周りに除草剤を撒くことに関しては、親や親せきから猛反対されるので、お墓のまわりは除草剤を撒かない雑草対策をしています。
DIYで設置 除草剤を使わないお墓の雑草対策ランキング トップ10 実体験に基づいた 除草剤を使わないお墓の雑草対策ランキング を紹介します。 緑守 雑草対策アドバイザーの緑守(みどりまもる)です。今回は除草剤を使わないお[…]
お墓の雑草対策として塩を撒くことの周辺環境への影響
お墓の周りに塩を撒くことは環境への影響はないのでしょうか?
墓石に使われている石材は御影石です。
御影石への塩の影響について調べてみました。
御影石は塩で劣化する
御影石は塩で劣化すると紹介されている例が多いですね。
いくつか引用して紹介してみます。
御影石は塩に弱く、塩分によって著しく劣化します。
墓石に塩を盛る、塩をまく等の行為を一度しただけでもそのまま放っておきますと、石の表面が剥がれ落ちてしまうほど石との相性は良くありません。引用元:桜井石材店
『御影石は塩害に弱い!』というのは、石屋さんなら誰でも知っていることです。御影石は鉄分を含みます。塩分が触れるとサビが出やすくなるんですね。サビは劣化の大きな原因になり、ひどくなると、内部で膨張したサビが石の表面を弾き飛ばす「ポップアウト」という現象を引き起こします。
引用元:おはかのなかのブログ
岩塩の主成分である塩化ナトリウムは、金属を錆びさせる性質があります。その商品の販売業者も「墓石に直接触れたり、鉄製工作物の周辺で使用しないように」と注意を呼びかけていますが、塩化ナトリウムが雨水等で溶解し、その影響が周辺に広がる可能性もあるからです。
「御影石 塩」というキーワードで検索すると、「塩が御影石の表面の劣化を促進する」と紹介されているサイトが多いです。
お墓の周囲をきれいにするために塩を撒いたら墓石自体の表面が劣化してしまったというのでは、本末転倒ですね。
塩は周辺の田畑への悪影響を与える
塩を除草剤として利用することに一番のデメリットは、塩分はいつまでも土壌の中に残り続け、雑草だけではなく、周辺の作物へも影響を与えるという点があります。
また、塩分は雨水等で周囲へ流出しやすく、お墓の周囲が畑だったりした場合、周囲の畑へ塩水が流出すると大変です。
周辺の畑の作物にも生育疎外を引き起こし、しかもその影響は長年にわたって続きます。
場合によっては訴訟問題にもなりかねません。
お墓の雑草対策には塩は使わないでほかの方法を
お墓の雑草対策として、除草剤の代わりに塩を使用するのはどうなのだろうと調べてみました。
お墓の雑草対策として塩を使うことは、お庭の雑草対策として塩をまくのと同様に、デメリットが多いと思います。
お墓の雑草対策として、塩を使うというのはやめたほうが良いというのが筆者の感想です。
お墓で除草剤を使わない雑草対策
筆者もお墓で除草剤を使うことは両親や親せきから大反対されるので、お墓で除草剤を使わないですむ方法をいろいろと試してきました。
その結果、この記事を作成している時点では「この方法であれば、お墓で除草剤を使わないでも、あまり管理しなくても雑草対策ができる」という方法を見つけました。
筆者が実際に試した、お墓の雑草対策について、ランキング形式で紹介していますので、是非ご覧ください。⇒お墓の雑草対策ランキング DIYトップ10
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