お墓 雑草対策 塩 でしてみたらって考えている方。
実は塩の方が除草剤よりも体に悪いって言われたらどうします!?
このページでは、お墓の雑草対策として塩を使用するときに、知っておいて頂きたい注意点を紹介します。
お墓 雑草対策 塩 で大丈夫なんじゃないの?
お客様から時々言われるのが、「除草剤の代わりに塩でいいんじゃないの?塩で雑草って枯れるでしょ」という質問を頂くことがあります。
どうして塩で雑草は枯れるのか
そもそも塩で雑草は枯れるのでしょうか。
まずは雑草が塩で枯れるメカニズムを紹介します。
塩で植物が枯れるのは浸透圧の関係
塩を植物に掛けると植物が枯れます。
雑草にかかわらず、芝や樹木も枯れます。
このメカニズムは、中学校に頃、理科の実験で体験したことがあると思う「浸透膜」の関係です。
これと同じ現象が、植物の根の膜を通じて起きています。
土の中の塩分濃度が高くなると、植物の根元の水分が塩分濃度の濃いほうへ吸い出されて、水分不足で植物は枯れてしまいます。
塩の致死量は実は除草剤よりも強力なリスク
塩で雑草が枯れるのであれば、お墓の周りの雑草対策として、塩をまいたらよいような気がします。
ここからは、このページのタイトル「お墓 雑草対策 塩 。実は塩の方が除草剤よりも体に悪いって言われたら!?」について説明したいと思います。
簡単にいうと、人間のからだに与える害は、除草剤よりも塩の方が毒性が強いんです。
食品や薬剤の毒性の強さを表す数値「LD50」
食品や薬剤の毒性を表す数値に「LD50」という数値が用いられます。
LD50とは、その食品や薬剤をどのくらいの量を一度に摂取した場合、半数のラットが死に至るかをを数値化したものです。
LD50はLethal Dose 50の意味で、50%致死量と訳されます。
LD50は数値が小さいほど毒性が高い
LD50は数値が小さいほど毒性が強いです。
猛毒で知られているフグの毒「テトロドトキシン」の人間に対する毒性は、以下のように紹介されています。
テトロドトキシンのマウスに対するLD50値は、静脈投与で8.7 μg/kg、腹腔内投与で10 μg/kgである。 ヒトの致死量はテトロドトキシンに換算して1~2 mgと推定される。
引用元:厚生省
塩のLD50と除草剤のLD50はどのくらい違うのか
除草剤の許可にはLD50の登録が必須
除草剤を農薬として販売するためには、安全性について厳しい基準が定められていて、様々な試験結果を提出する必要があります。
この除草剤の安全性については何年もかけて試験をし、数億円という費用を掛けて登録がなされるそうです。
このような安全に関する数値を公表しているものが、安全データシートといいます。
LD50もその中で明記しなければならないデーターのひとつです。
塩のLD50は3g/kg
人に対する塩のLD50は3g/kg(ラット)とされています。
仮に体重が50kの人が摂取するとすると
3g/kg✕50kg=150g(=150000mg)
体重50kgの人が一度に150gの塩分を摂取すると深刻な事態に陥ってしまうということです。
上で紹介したフグ毒が1~2mg(単位がmgなので注意)であったのと比較するとかなり大きな数値であることがわかります。
では、除草剤の場合はどうでしょう?
代表的な除草剤のLD50
ラウンドアップマックスロード
日産化学工業 ラウンドアップマックスロード 5.5L 原液タイプ
ホームセンターで最も人気のある除草剤ラウンドアップマックスロードの、LD50はだいたい10,000mg/kgです。
グリホサート(酸)除草剤 ♂11,343mg/kg ♀10,537mg/kg
引用:JCPA農業工業会
仮に体重が50kgの人が摂取するとすると
10,000mg/kg✕50kg=500,000mg=500g
体重50kgの人が一度に500gもの除草剤を一度に摂取すると深刻な事態に陥ってしまうという数字です。
お墓 雑草対策 塩 を撒くことは除草剤よりも3倍以上も危険性が高い
塩のLD50と除草剤のLD50を比較してみました。
数値だけみれば塩は除草剤よりも3倍以上もリスクが高いということが、おわかり頂けたでしょうか。
体重50kgの方で比較すると
- 塩を150gを一度に摂取すると死に至る。
- 除草剤500gを一度に摂取すると死に至る。
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