スギナを枯らすグリーンアージランは芝生以外の場所で
前のページでグリーンアージランは芝生の中のスギナ対策では使えないと説明をしました。
なぜなら適用作物として芝生の中のスギナの記載がないからです。
この「適用作物」として登録がない作物(この場合一年生広葉雑草と一年生イネ科雑草)以外の雑草へグリーンアージランを散布することは農薬取締法の違反ということになります。
では、芝生以外の場所に生えているスギナの対策としてグリーンアージランは使えないのでしょうか。
もう一度パンフレットを詳しくみてみましょう。
除草剤のパンフレットは小さな文字で大切なことが書いてある
グリーンアージランのパンフレットを詳しくみると、使用方法の表の下に小さな文字が書いています。
「樹木等、すぎ(下刈り)にも登録がございます。詳しくは製品のラベルをご確認ください。」
と記載されています。
この小さな文字の意味しているのは、
「芝生ではグリーンアージランを使うと芝生が枯れちゃうから使えないけど、芝生のないところの樹木やすぎの生えている場所だと、もう少し別の除草効果も発揮できるよ」ってことが小さく書かれているというわけです。
グリーンアージランが使える芝生以外の場所とは
グリーンアージランにはこのようなパンフレットもあります。
使用方法のところを拡大すると以下の表のとおりです。
作物名の「樹木等」と「すぎ」のところを見ると「日本芝」の欄とは別の記載があることがわかります。
「日本芝」では適用雑草は「畑地一年生雑草」だけだったのが、「樹木等」のところでは「多年生広葉雑草」と「多年生イネ科雑草」さらに「クズ」が追加されています。
しつこい雑草にはグリーンアージランの濃度を濃くすると効果
「一年生雑草」に対して「多年生雑草」や「クズ」はしつこい雑草が多いです。
特に「クズ」という雑草は世界三大侵略的雑草に指定されているくらいの雑草です。
そのほかにもしつこい多年生雑草で真っ先にうかぶのは「セイダカアワダチソウ」や「ヨモギ」「ススキ」などがあたまにうかびます。
そしてこのページのテーマである「スギナ」も多年生雑草という分類にはいります。
つまり、芝生の中でなければグリーンアージランはスギナに対して効果的に使うことができるということなのです。
芝生の中のスギナにグリーンアージランを掛けるとどうなる
それでは芝生の中に生えてきたスギナを枯らすためにグリーンアージランを掛けるとどうなるでしょう。
もう一度「使用方法」の表を見てみます。
スギナを枯らすために必要な薬量は10アール(=1000㎡)あたり3000ミリリットルから5000ミリリットルということになります。
これは日本芝の中にはえている「一年生雑草」を枯らす薬量の3倍から5倍ということになります。
このように濃度の濃いグリーンアージランを芝生の中に散布すると、芝生は間違いなく枯れてしまいます。
したがってグリーンアージランを芝生の中のスギナ対策として散布することは、絶対にしてはいけません。
グリーンアージランの芝生の中での使用についてのまとめ
今回は「芝生 スギナ 除草剤」で検索して上位表示される「グリーンアージラン」について解説しました。
検索結果が上位に表示されるからといって、「グリーンアージランを芝生の中のスギナに撒こう」と安易に購入するのはおすすめできないという理由をおわかりいただけたでしょうか。
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