MCPP(メコプロップ)とはどのような除草剤なのでしょうか?

芝生用除草剤MCPP(メコプロップ)とは
MCPPはフェノキシ系のホルモン型除草剤
ホルモン型除草剤とは、植物体内のホルモンの正常なはたらきを阻害・攪乱し、正常な植物の生育ができなくなることで雑草を枯らす除草剤です。
具体的な阻害する内容は以下です。
- 茎葉のねじれによる正常な生育の阻害
- 呼吸活動を異常に増進させ、光合成活動を阻害し枯殺する。
MCPP(メコプロップ)が除草する植物の種類
MCPP(メコプロップ)が特に効果が高い植物は?
MCPP(メコプロップ)は、多くの多年草広葉雑草や一年生雑草にも効果がありますが、中でもマメ科のクローバーや、通常の除草剤では対策の難しいトクサ科のスギナ(ツクシの成長したもの)について特に強い効果を発揮します。

MCPP(メコプロップ)は一年生広葉雑草、多年生広葉雑草に効果

MCPP(メコプロップ)は、スギナやクローバーのほかに、一年生広葉雑草と多年生広葉雑草に効果が高いので、ゴルフ場でも古くから使われていている除草剤です。
MCPP(メコプロップ)があまり効かない植物

MCPP(メコプロップ)があまり効かない植物はキク科植物です。
芝生の中で春に花が見られるキク科の代表として、ハルジオンやヒメジオン、タンポポ、ヨモギなどがありますが、これらの雑草には効果は期待できません。
メコプロップPカリウム塩を含む除草剤であれば、キク科の除草剤にも効果があります。
メコプロップPカリウム塩を含む除草剤 スコリテック 一本締め ウイードチョップ シバキープⅢ メコプロップPカリウム塩の効果とは 葉や茎にかかり植物体内にとりこまれて効果を発揮する茎葉処理型除[…]
MCPP(メコプロップ)の使い方・注意事項

MCPPはホルモン系の除草剤なので、気温が高いときに散布するのが効果的です。
また、茎葉処理除草剤なので、雑草の葉や茎に掛けないと効果がありません。
MCPPの希釈倍率
MCPPの希釈倍率は、100倍から400倍です。

散布後の降雨に注意
MCPP(メコプロップ)は茎葉処理型の除草剤です。
葉や茎から除草成分が植物体内に吸収しないと、除草効果を発揮できません。
したがって散布直後の降雨が予測される場合は、散布をしないほうが賢明です。
MCPP(メコプロップ)は畑などには使用ができない。
MCPPの使用が許可されているのは、「芝地」「公園、庭園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面、鉄道等」とされています。
畑などの農作地では、MCPP(メコプロップ)の使用は認められていませんので、使用してはいけません。
MCPP(メコプロップ)を効果的に使用するには
MCPPに限らず、茎葉処理型除草剤の散布じには、「展着剤」を使用することが望ましいです。
展着剤を使用することで、除草効果は各段に高まります。
除草剤専用展着剤には、サーファクタントWKなどの除草剤があります。展着剤を使用することで、MCPP液剤の付着と吸収が高まり除草効果を確実に発揮します。
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