芝生用除草剤MCPP(メコプロップ)とは
MCPPはフェノキシ系のホルモン型除草剤です。
ホルモン型除草剤とは、植物体内のホルモンの正常なはたらきを阻害・攪乱し、正常な植物の生育ができなくなることで、雑草を枯らす除草剤です。
具体的な阻害する内容は以下です。
- 茎葉のねじれによる正常な生育の阻害
- 呼吸活動を異常に増進させ、光合成活動を阻害し枯殺する。
MCPP(メコプロップ)が除草する植物の種類
MCPP(メコプロップ)は一年生広葉雑草、多年生広葉雑草に効果
MCPP(メコプロップ)が枯らす効果を与える植物は、一年生広葉雑草と多年生広葉雑草です。
MCPP(メコプロップ)が特に効果が高い植物は?
MCPP(メコプロップ)は、多くの多年草広葉雑草や一年生雑草にも効果がありますが、中でもマメ科のクローバーや、通常の除草剤では対策の難しいトクサ科のスギナ(ツクシの成長したもの)についても特に強い効果を発揮します。
MCPP(メコプロップ)があまり効かない植物
MCPP(メコプロップ)が除草効果はイネ科植物です。そのためMCPPは芝生の除草剤として利用されます。
またキク科植物については効果がおとるため、ハルジオンやヒメジオン、タンポポ、ヨモギなどには効果が期待できません。
MCPP(メコプロップ)散布する際の注意事項
高温の散布の際は芝生への影響がある場合がある
MCPP(メコプロップ)は高温で除草作用が高まります。
気温の高い夏、芝生に散布した場合、除草作用が強く発揮されて、芝生が黄変する場合があります。
ただしこの作用によって芝生が枯れたという報告はなく、しばらくすると回復するとされています。
散布後の降雨に注意
MCPP(メコプロップ)は茎葉処理型の除草剤です。
葉や茎から除草成分が植物体内に吸収しないと、除草効果を発揮できません。
したがって散布直後の降雨が予測される場合は、散布をしないほうが賢明です。
MCPP(メコプロップ)は畑などには使用ができない。
MCPPの使用が許可されているのは、「芝地」「公園、庭園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面、鉄道等」とされています。
畑などの農作地では、MCPP(メコプロップ)の使用は認められていませんので、使用してはいけません。
MCPP(メコプロップ)を効果的に使用するには
MCPPに限らず、茎葉処理型除草剤の散布じには、「展着剤」を使用することが望ましいです。
展着剤を使用することで、除草効果は各段に高まります。
除草剤専用展着剤には、サーファクタントWKなどの除草剤があります。展着剤を使用することで、MCPP液剤の付着と吸収が高まり除草効果を確実に発揮します。
もっとも有効な芝生の雑草対策
芝生の雑草対策として一番効果的なのは、芝生を元気に健全に育てることです。
きちんと手入れされた芝生であれば、葉が密集しているので、雑草もなかなか侵入してこれません。
雑草が種を落としても、芝が密集しているので、種が土の面まで落ちること無く、発芽することがありません。
芝生を健全に育てる方法については、こちらで細かく紹介しているので、是非参考にしてみて下さいね。
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