このブログでは、芝生の雑草対策を紹介する中で、除草剤の使用について、 「適正な方法で適正な場所での利用であれば、除草剤の使用もおすすめ」 という立場で紹介しています。 「除草剤」と聞くと、「安全なの?」「発がん性とか大丈夫[…]
100均で販売されている除草剤のラベル表示を見てみよう
某100均で販売されている除草剤です。
非農作地用と書かれています。
赤文字で「非農作地用です。農作物には使えません」と書かれています。
100均の除草剤の使用できるのは、「宅地、道路、運動場、駐車場、工場敷地」と規定されています。
この除草剤は「芝生」には使えませんね。
グルホシネートは安全なのか?
100均の除草剤の主要成分である「グリホシネート」は安全でしょうか?
グリホシネートを主成分として農薬法に登録がある除草剤としては「バスタ」という薬剤があります。
バスタは農薬として登録されています。
- 有効成分: グルホシネート – 18.5%
- 登録番号: 第20958号
- 性状: 青緑色澄明水溶性液体
- 毒性: 普通物(毒劇物に該当しないものを指していう通称)
- 有効年限: 4年
- 包装: 500ml×20本、1リットル×12本、2.2リットル×6本、5リットル×4本、10リットル×2本
100均の除草剤と農薬登録のある「バスタ」を比較してみる
100均の除草剤と農薬として認定を受けている除草剤「バスタ」を比較してみると、大きく違いがるのが有効成分の含有量の違いです。
- 100均の除草剤の有効成分:グリホシネート 0.09パーセント
- バスタの有効成分量:グリホシネート 18.5パーセント
バスタの場合希釈倍率が100倍から200倍ですから、希釈倍率で換算すると、0.185パーセント~0.09パーセント。
つまり単純な濃度の比較でいえば、規定倍数で希釈して容器に入れて販売しているともいえそうです。
ホームセンターで販売されている除草剤のラベルを見てみよう
こちらの写真はホームセンターで販売されている「芝専用除草剤」のラベルです。
こちらの除草剤は「農林水産省登録」の表示があります。
農林水産省に農薬として登録していない100均の除草剤
100均の除草剤が農林省の登録されていないのに対して、ホームセンターで販売されている除草剤は農林省に登録をされている薬剤です。
除草剤は農薬として利用する場合、本来であれば、農林省の許可を取ることが義務付けられています。
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この農林省の許可を取るには、膨大な時間と費用がかかります。
薬剤メーカーはそのような多大な労力と費用をかけて、農薬としての認定をとっています。
これに対して100均の除草剤はそのような認定をとっていない農薬といえそうです。
農作地には使えないと表記していればいいのか!?
農薬として登録をする場合は、以下のような厳しい項目をチェックして、農薬として登録されます。
- 急性毒性試験
- 眼と皮膚に対する一時刺激性
- 皮膚感作性
- 遅発性神経毒性
- 亜急性経口毒性試験
- 慢性経口毒性試験
- 発ガン性試験
- 繁殖試験
- 催奇形性
- 変異原生
- その他全体で34項目もの試験
100均の除草剤は、農薬として使えないと表示しているので、これらの試験を合格する必要はないと言われればそうなのかもしれませんが、ユーザーとしては「これらの項目がチェックされていない薬剤」ということを理解した上で使用することが必要といえそうです。
「100均で売っている除草剤は安心なのか?効果あるのか?」まとめ
今回は100均の除草剤について調べてみました。
100均のお店もいろいろありますが、今回調べたのはダ〇ソ〇の除草剤です。
こちらの除草剤についてまとめると以下になります。
- 除草剤の成分は農薬として登録されている「バスタ」と同じ成分「グリホシネート」が適正な希釈倍率で希釈されています。
- 100均の除草剤は、農薬としては利用してはいけません。
- 農薬としての登録がないため、安全性について確認されたものではないという理解で使用することが必要です。