秋に道端で見かける黄色い花はなに?

秋になって道端で見かける秋の花が増えてきました。秋に道端で見かける黄色い花について紹介します。
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道端でよく見られる黄色い花:マツヨイグサ(コマツヨイグサ)

6月から秋まで道端で見られるコマツヨイグサ

秋に道端で見かける儚げな花にマツヨイグサ(コマツヨイグサ)があります。

4月頃から咲き始め11月頃までずっと道端で見られます。

しぼむとオレンジ色の花柄が残ります。

一日花で夕方から開き、朝日があたりだすとしぼんでしまうものが大半です。

しぼむとオレンジ色の花柄が残ります。

葉に切れ込みがあることでマツヨイグサとコマツヨイグサの区別をします。

葉に切れ込みがあるのがコマツヨイグサ

 

「月見草」と間違えやすい「マツヨイグサ」

マツヨイグサは夕方開花するので、「宵待ち草」や「月見草」などの通称がありますが、月見草は実際には全く別の花です。

月見草は6月ころ咲くピンク色の花です。

マツヨイグサには、「コマツヨイグサ」「オオマツヨイグサ」「メマツヨイグサ」などの種類を道端で見かけることができます。

観賞価値の高いオオマツヨイグサ
  • マツヨイグサの花言葉:花言葉は物言わぬ恋、浴後の美人など
  • 原産地:北アメリカ
  • 分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
  • 花期:5~11月
  • 誕生花:ありません

秋の七草の黄色い花:オミナエシ

秋の七草のひとつですが、花期は7月から10月と長い、黄色い清楚な5弁花をつける「オミナエシ」

オミナエシの語源は、「おみな」は「女」の意味、「えし」は古語の「へし(圧)」で、「美女を圧倒する美しさ」から名づけられたともいわれます。

古来から日本人に馴染みのある花で、万葉集の中でもしばしば登場します。

  • 女郎花 秋萩凌ぎ さを鹿の 露分け鳴かむ  高円(たかまど)の野そ 『万葉集』 大伴家持
  • をみなへし 見るに心はなぐさまで いとど昔の秋ぞこひしき 『新古今集』 藤原実頼
  • 秋ならで あふことかたき をみなへし 天の川原に おひぬものゆゑ 『古今集』 藤原定方

  • オミナエシの花言葉:約束を守る
  • 原産地:日本、朝鮮半島、中国、シベリア半島
  • 分類:オミナエシ科オミナエシ属
  • 花期:7~10月ころ
  • 誕生花:8月16日

 

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最近では少なくなった黄色い花:アキノキリンソウ

たくさんの黄色い花を茎先につけ、 1つ1つの花は舌状の花びらが4枚から6枚が一列に放射状に並び、真ん中に筒状の花があります。

茎の先に柄のない花が花茎に均等につく穂状花序という花の付き方をする山野草です。

別名をアワダチソウといい、花が泡立つように咲くというところからきているそうです。

「アキノキリンソウ」と「キリンソウ」

「アキノキリンソウ」ではなく「キリンソウ」という植物もあります。キリンソウは海岸に自生する多肉植物で、花の時期も6月頃です。花の様子が似ているので「アキノキリンソウ」という名前がついたそうです。

アキノキリンソウがキク科 / アキノキリンソウ属であるのに対して「キリンソウ」はベンケイソウ科 / キリンソウ属であり、異なる種類になります。

  • アキノキリンソウの花言葉: 予防、用心、警戒、励まし
  • 原産地:不詳
  • 分類:キク科 / アキノキリンソウ属
  • 花期:8月~11月
  • 誕生花:8月30日、8月19日、10月19日

糸ように細い黄色花:キンミズヒキ

キンミズヒキの花 撮影日:9月8日

「ミズヒキ」というと赤色の花を思い起こしますが、ミズヒキが「タデ科」に属するのに対してこの「キンミズヒキ」はバラ科に属し、全く別なものということになります。

キンミズヒキの種 撮影日:9月8日

秋になると果実をつけます。

果実は円錐形で上部はドーム状に膨らみます。

突起があり縁にカギのある刺が多数あります。

キンミズヒキの葉 撮影日:9月8日
  • キンミズヒキの花言葉:感謝の気持ち、感謝の心
  • 原産地:日本、中国、台湾
  • 分類: バラ科キンミズヒキ属
  • 花期:7~10月
  • 誕生花:8月21日
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クローバーみたいな葉で黄色花:カタバミ

クローバーみたいな葉に黄色い花を咲かせる代表的な「カタバミ」

カタバミにはピンク色の花もあります。

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芝生に雑草すると退治がやっかいです。

繁殖力が強く性質も強健なカタバミは、一度根付くと絶やすことが困難なことから、武家の間では、家運隆盛・子孫繁栄の縁起担ぎの家紋として用いられた歴史ももちます。

芝生の中に入ると雑草なカタバミですが、花言葉の「輝く心、喜び、あなたと共に」は、雑草の対策の仕事をしている立場からすると、随分イメージが違う花言葉だなと思います。

カタバミの花言葉は、カタバミが真鍮の鏡や仏具を磨くために用いられていたこと、西洋においては「ハレルヤ」と呼ぶことから、「喜び」という花言葉をもつようになったそうです。

  • カタバミの花言葉:輝く心、喜び、あなたと共に、母の優しさ
  • 原産地:アメリカ、南アフリカ
  • 分類: カタバミ科カタバミ属
  • 花期:4~10月
  • 誕生花:5月20日

背の高い秋の黄色花といればセイダカアワダチソウ

ちょっとした空き地があれば生えてくる背の高い雑草が「セイダカアワダチソウ」です。

セイダカアワダチソウは「アレロパシー効果」という、他の植物の生長を抑える物質分泌し、セイダカアワダチソウが一面の雑草地としていまいます。

上で紹介した「アキノキリンソウ」と間違えられることがありますが、セイダカアワダチソウとアキノキリンソウは混同しがちですが、セイダカアワダチソウは北アメリカ原産の帰化植物で、「生態系被害防止外来種リスト」として登録されています。

日本の在来植物などを駆逐するセイダカアワダチソウですが、「花粉症」や「アレルギー」などの原因となるわけではありません。

セイダカアワダチソウは風によって花粉を飛ばして受粉する「風媒花」ではなく、虫に助けてもらって受粉する「虫媒花」だからです。

「セイダカアワダチソウ」と花粉症

秋の花粉は、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラが有名。ブタクサはアメリカでは全人口の5~15%がブタクサ花粉症との統計があるそうです。

セイダカアワダチソウは虫媒花です。花粉を飛ばしません。

なので秋の花粉症の原因は、セイダカアワダチソウによく似ている「ブタクサ」が原因の場合が多いと考えられます。

  • セイダカアワダチソウの花言葉:元気、生命力、唯我独尊
  • 原産地:北アメリカ
  • 分類:キク科 / アキノキリンソウ属
  • 花期:9月から11月
  • 誕生花:10月1日、11月2日
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