6月にもっと目に留まる黄色い花はツキミソウ?
6月に道端でもっともよく見られる黄色い花はこんな花↓↓↓ではないでしょうか?
道端のちょっとしたすきまなどにも見られたりします。
黄色の花は「月見草」の名前にもぴったり。
よく観察していると、夕方からさきはじめ昼間にはしぼんでしまう様子も「月見草」の名前にぴったり。
だけどこの黄色い花は、実は月見草ではないんです。
6月に道端でよく見られる黄色の花は「コマツヨイグサ」
この可愛い小さな花、実は「コマツヨイグサ」といいます。
「宵を待つ」という名前のとおり、「月見草」と同じように夕方から明け方にかけて綺麗に咲き、昼間は花を閉じてしまいます。
黄色の花と夜に様子が「月見草」と間違って広まったとされています。
ホントの月見草はピンク色の可憐な花
黄色の「コマツヨイグサ」が月見草と勘違いされて覚えられていて、「じゃあ実際の月見草はどんなの?」と思われた方。
実は「月見草」はピンク色をした可憐な花なんです。
可憐なピンク色をした花は「月見草」という名前とは少しイメージが異なるかもしれませんね。
6月に黄色い花を咲かせる「コマツヨイグサ」の仲間
6月に道端によく見られる「コマツヨイグサ」には、花が目立って綺麗で、「とても雑草とは思えない」ようなものもあります。
メマツヨイグサ
メマツヨイグサの特徴
- 茎は直立し高さは30cmから1mくらいになります。
- 葉は線状披針形で、縁に粗い鋸歯があります。
- 黄色で基部に赤い部分があり、しおれると全体が赤くなります。
メマツヨイグサの花期
マツヨイグサの花期は5月から11月と長いです。
同じ種類で花期が夏のものに「オオマツヨイグサ」があります。
メマツヨイグサの花言葉
マツヨイグサの花言葉は、「浴後の美人」「気まぐれ」だそうです。
マツヨイグサは夕方から夜にかけて咲く一夜花。
花言葉がぴたりとはまりますね。
オオマツヨイグサ
オオマツヨイグサはメマツヨイグサよりも大きく、花がとっても目立ちます。
オオマツヨイグサの花期は長く6月から10月まで開花します。
北アメリカ原産の帰化植物で茎に赤い斑点みたいなものがあるのが特徴です。
園芸品種として国内で広がりましたが、メマツヨイグサに押されて減少傾向です。
その他の6月に黄色い花を咲かせる雑草
6月に黄色の花をつける雑草は「コマツヨイグサ」のほかにもいろいろあります。
よく見られるものを紹介してみます。
カタバミ
カタバミの特徴
- クローバーみたいな葉に黄色い小さい花をつけます。
- カタバミの名前の由来は、夕方になって葉を畳んだ姿が、半分食べられたように見えるためと言われます。
- 庭の芝生の中にもどんどん侵入し、地中には球根、さらに大根のような根を下ろし、匍匐茎でも増え、さらには種を飛ばしても増えるやっかいものである。
カタバミの花期
カタバミの花の時期は長いです。
冬の期間を除いで、ずーっと咲いているイメージです。
花期としては5月から10月という表現が多いです。
カタバミの花言葉
カタバミの花言葉は「喜び」「輝く心」「母のやさしさ」というポジティブな言葉が多いです。
どんどん増える強健はイメージから来るのでしょうか?
庭や公園の管理をしている立場からすると、「やっかないやつ」という感じですが。
ピンク色の花が咲くカタバミもある
カタバミには園芸品種の「ハナカタバミ」という花を楽しむ種類もあります。
ハナカタバミについては別のページで紹介していますのでご覧ください↓↓↓
クローバーみたいな葉にピンクの可愛い花 [caption id="attachment_535" align="alignnone" width="800"] 芝生の中にクローバーみたいな葉にピンクの可愛い花[/caption] 春[…]
オオキンケイギク
オオキンケイギクは6月に咲くとっても目立つ花です。
場所によっては土手一面を黄色い花で埋め尽くし、とても綺麗です。
ですがこのオオキンケイギクは「特定外来種」に指定されている、とってもやっかいな植物です。
特定外来種は法律で駆除対象とされている植物です。
きれいだからっていって、持ち帰って植えたりしてはいけませんので注意して下さいね。
6月に黄色の花が目立つオトギリソウの仲間
6月に黄色の花が目立つ樹木に「オトギリソウ」の仲間があります。
オトギリソウは別名ヒペリカムとも呼ばれます。
ヒペリカムの仲間には、ヒペリカムカリシナム、ヒペリカムヒデコート、ビョウヤナギ、キンシバイなどがあります。
名前も良く似ていてい、ぱっと見どれも似ていますが、よく見ると違いがあります。
見分けるためには花の咲いている時期に、花の付き方を観察するのが一番わかりやすいでしょう。
ヒペリカムカリシナム
ヒペリカムカリシナムは別名「西洋キンシバイ」などと呼ばれたりもします。
ヒペリカムカリシナムの花の特徴は、長い雄蕊が多数あり、ほぼ同じ高さで整然と纏まってつくことです。
ビョウヤナギとぱっとみ区別がつきにくいですが、ビョウヤナギの花のほうがバラバラとしているふうにか思います。
ビョウヤナギ
ビョウヤナギはヒペリカムカリシナムとよく似ますが、じっくり観察すると花の形が違うことに気が付きます。
上の写真と比べると、ビョウヤナギのほうがヒペリカムカリシナムよりも、雄蕊の数もすくなく、ばらばらと雄蕊がついている感じです。
キンシバイ
キンシバイは漢字で書くと「金糸梅」と書きます。
雄しべが金の糸、5弁の花が梅のように見えることでつけられた名前だそうです。
そのように見るとあきらかに上のビョウヤナギとは違いますね。
ヒペリカムヒデコート
ヒペリカムヒデコートは西洋キンシバイと言われ、キンシバイによく似ます。
「西洋」とつくだけあり、ヒペリカムヒデコートのほうが花が大きいです。
一本の茎に多数の花をつけるので目立ちます。
葉の付き方もすこしずれた十字対生なのもキンシバイとはことなります。
ビョウヤナギとキンシバイの見分け方
ビョウヤナギとキンシバイは同じオトギリソウ科オトギリソウ属の中まで、ぱっと見はどちらも同じに見えますが、よーく観察すると、あちらこちらに違いがあります。
以下、代表的な違いを紹介します。
- 雄蕊の様子:ビョウヤナギは雄蕊が花弁から飛び出るくらい目立つ。キンシバイは花弁の中でこじんまり納まる。
- 花弁の付き方:キンシバイは梅のような花。ビョウヤナギは茎の根元まで花弁が避けている。
- 花の大きさ:ビョウヤナギは4cmから6cm、キンシバイは2cmから4cmと、ビョウヤナギに比べてかなり小さい。
- 葉の付き方:ビョウヤナギは「十字対生」という葉の付き方で、十文字型に葉が出る。キンシバイは「対生」なので、平面的に対面側に葉がでる。