芝手入れ間違い1:庭の雑草対策をしないで芝を張ってしまう。
庭の芝生の雑草対策は、実は芝生を張る前から始まっています。
庭の土の中には雑草の種がたくさんうまっています。
新築のおうちでたとえ庭に雑草がまだ生えていないように見えても、たくさんの種が埋まっていて、それらの種がすぐに発芽してきます。
なので、芝生を張る前に雑草対策をすることが、実は芝生の雑草対策として、一番効果的なことなんです。
一番手軽な方法は除草剤散布
庭に生えている雑草に対して、一番手軽な方法は除草剤を散布して枯らしてしまってから、芝生をはることです。
除草剤にはラウンドアップやバスターなどの「無選択性除草剤」を使用します。
これらの除草剤は、葉や茎に掛け成分が根に移行して雑草を枯らすので、散布後数日はそのままで放置しておくことが大切です。
除草剤を使うのに抵抗がある人は手抜き除草
除草剤の使用に抵抗がある人は、手抜き除草により、根っこまで雑草を抜くことが必要になります。
ただし、手抜き除草は相当の労力がかかることは覚悟しましょう。
少しでも労力を減らすために、以前まとめた記事がありますので、そちらを参考にしてくださいね。
お庭の草刈り、大変ですよね。 私も緑守(みどりもり)という仕事で 公園や道路の樹木や花を管理したりアドバイスしたりするお仕事なので 「ご自宅のお庭は綺麗なんでしょうねぇ~」 &[…]
芝手入れ間違い2:水はけを考えないで芝生をはってしまう。
芝生は水はけが悪いと根が腐ったり、コケがはえたりキノコがはえたりします。
水はけが悪い場所の芝生は病気にもかかりやすいです。
このような場所には雑草も生えやすいです。
望ましい表面勾配は3~5パーセント
芝生の望ましい表面の排水勾配は3~5パーセントです。
仮に5メートル四方の芝生をはる場合、仮に中間値の4パーセントとすれば、真中は周囲より
2.5メートル✖4パーセント=10センチ
10センチあまり真中あたりで盛り上げるのが望ましいです。
少し意識してみて下さいね。
芝手入れ間違い3;夏の朝に水やりをしてしまう。
意外に多い間違いが「夏の暑い日の午前中に芝生に水をやる」という行為です。
貼り付け直後の芝生は、活着するまで頻繁に水をやる必要があります。
だけど、夏の朝の水やりはよくありません。
なぜなら、芝生の葉に残った水滴が、レンズのような役割をして、太陽光を葉に集中させ、葉が焼けてしまうからです。
夏に芝生に水をやるのは、夕方4時以降を目安にやるようにしましょうね。
芝手入れ間違い4;化学肥料ばかりやってしまう。
芝生を元気に育てるには肥料も必要です。
ですが化学肥料ばかりやると微量要素が不足して「土痩せ」といった原因にもなるので注意しましょう。
まずは元肥をいれましょう
芝生を張る前に、まずは「元肥」として土に混入しましょう。
芝生を張る前には土を耕しますが、その土を耕すときに、あらかじめ「元肥」となる「有機質肥料」をまいておいて、一緒に混入しましょう。
有機質肥料には「油かす」「骨粉」「鶏糞」などがあり、植物の生育に必要な3大肥料である「窒素」「リン酸」「カリ」のほかに、「カルシウム」や「マグネシウム」なども含み、土を長く健康に維持する働きがあります。
元肥になかには、「微生物を配合していて芝生の刈カスを分解して肥料に変える」なんてものもあります。
定期的に化成肥料を追撒き
芝生は常時養分不足の状態におかれています。
森林であれば落ちた枝葉が分解され、養分となり、また樹木にとりこまれ、光合成によって栄養を生むという理想的な循環ができているのですが、芝生の場合、刈られた芝草の分解には長い時間がかかり、養分として取り込むことができないからです。
なので、芝生には適宜肥料分を追加してあげる必要があります。
基本的には化成肥料を撒く
芝生の追肥としては基本的に化成肥料を散布します。
芝生の表面に肥料がのこると「葉焼け」の原因になりますので、芝生の根元に入るような小粒の肥料がおすすめです。
化成肥料の成分は「窒素、リン酸、カリ」を同じバランスで配合した「8:8:8」の表示があるものであれば間違いありません。
芝生に化成肥料を散布する時期は
一般の家庭で使われるコウライ芝の場合、以下の散布時期を目安に散布して下さい。
- 4月:1坪当たり80グラム~100グラム
- 5月:1坪当たり120グラム~150グラム
- 6月:1坪当たり120グラム~150グラム
- 7月:1坪当たり120グラム~150グラム
- 8月:1坪当たり120グラム~150グラム
- 9月:1坪当たり80グラム~100グラム
肥料の散布後はしっかりみずやりをしましょう。
夏の暑い時期は特に水やりの時間帯に注意が必要です。
暑い時期の水やりに最適はのは午後4時以降ですので、肥料をまくのもこの時間帯がおすすめです。
芝手入れ間違い5:芝刈りを短く刈り過ぎてしまう。
何故芝刈りが必要か?
きれいな芝生を育てるためには定期的な芝刈りが欠かせません。
なぜ芝刈りが必要なのか?芝刈りが必要なのは以下の理由によります。
- 上へ伸びる成長を停めると、横に出る枝の数が増える。
- 枝が横に出ると芝の葉の部分の密度が増えるので緻密な芝生になる。
- 長い芝生のまま放置すると害虫の住処や病気の発生源になりやすい。
- 長い芝生は、見た目も悪い。
最適な芝刈りの高さ
芝生の刈込には最適な高さがあります。
「芝刈りの回数を減らしたい」と思って、短く刈り込み過ぎていませんか?
それこそが、芝刈りでよく見られる失敗です。
芝生を短く刈り込み過ぎると、「軸刈り」という状態になります。
「軸刈り」とは、芝生の葉よりも下側「茎」の部分まで刈ってしまう芝刈りです。
軸刈をしてしまうと、芝生の葉がなくなってしまうので、芝生は光合成ができなくなります。
最適な芝刈りの高さ
最適な芝生の高さは2センチから3センチといわれます。
小まめに刈り取りながら2センチくらいに維持するのが、もっとも綺麗に見えると思います。
小まめに芝刈りを行うと、雑草が生えていても、実はあまり目立たなくなります。
小まめに芝刈りを行うことは、美観を保つとともに雑草対策にもなる、とっても大切な芝生の管理なんです。
ゴルフ場の芝生のように管理したい!?
「ゴルフ場のグリーンのように庭の芝生を管理したい」
中にはそのように思われる方もいるかもしれません。
ですが、それにはものすごい労力がかかります。
私も一時期ゴルフ場の芝生の管理に携わったことがありますが、あの綺麗な芝生を管理するためには、ものすごいコストが掛かっています。
庭の芝生を美しく管理するためには、ゴルフ場の芝生の管理方法は参考にしないほうがいいでしょう。
芝刈りの頻度
芝刈りの頻度は、芝の成長の具合によって異なります。
以下を目安に芝刈りを行うと、かなりの確率で芝生はきれいに管理できますし、その結果、雑草対策にもなります。
- 3月:1回/月
- 4月、5月:2回/月
- 6月~9月:毎週1回
- 10月:2回/月
- 11月:1回/月
芝生をきれいに見せるコツ
庭の芝生を綺麗に見せるためにはちょっとしたコツがあります。
それは、「きわを綺麗に刈り揃える」ということです。
芝生の際は遮るものがないので、芝生は際へはみ出しがちです。
そうすると、芝の際には伸び放題の芝生が凸凹になって、結果芝生全体の美観が損なわれることになります。
芝生の際が刈り揃えられていると、「全体が整えられている」という印象になるので、注意してみて下さいね。
芝生の際を刈り揃えるためには、電動バリカンやエッジカッターがあると便利です。
電動バリカンなら絶対にコードレスのほうがおすすめです。