芝生に生える雑草は、大きく分けて2種類あります。
一つ目は「広葉雑草」といい葉っぱの幅が広い雑草です。
この広葉雑草については、前回紹介しました。↓↓↓
今回は、もう一つの芝生に生える雑草の種類を紹介します。
もう一つの種類の雑草は「イネ科雑草」といい、大雑把に言えば、葉っぱの幅が狭い、イネのような雑草です。
この「二種類」というのは、とっても大切で、「イネ科雑草」「広葉雑草」それぞれ、効果がある薬剤が異なるのです。
イネ科雑草とは
イネ科雑草とは、お米の稲のような葉っぱをした雑草です。
イネ科雑草の特徴としては、葉っぱの筋(葉脈)が、並行して並んでいることに特徴があります。
ササもイネ科です。
このようなイネ科雑草の細く立った葉っぱの形は、様々な角度からの光を受けるのに有利と考えられるそうです。
広葉雑草の葉っぱが、葉脈を広く走らせて、太陽からの光を受けるのに適しているのに対して、イネ科雑草は地上で反射した光なども受けることができ、それによって光合成をすることができるそうです。
芝生で見られるイネ科雑草の種類
芝生の中で見られるイネ科雑草は、非常に沢山あります。綺麗な芝生をするためには、これらのイネ科雑草への対策が必須となります。ここからは、芝生の中でよく見られるイネ科雑草の種類について、説明したいと思います。
チガヤ
チガヤの特徴
チガヤは茎も太く、根も株状になり、芝生に生えてくると厄介なイネ科雑草です。
多年生のチガヤは、日本の中でもトップクラスの繁殖力です。種子の他にも地下茎でどんどん繁殖するので、庭の芝生の中には、絶対に入って欲しくないのがチガヤです。
ですが、このチガヤ、緑地の管理人を専門にしている私たちにとっては、実はあまりお客様が出入りしないところの景観形成には、もってこいの雑草でもあります。
というのも、背丈はせいぜい50cmほどですし、5月頃に穂を付ける様子は、なかなか風情があって良いものです。
穂をつけたチガヤの景観は風情があります。
チガヤの穂
とはいいながらも、やっぱりお庭には入って欲しくない、イネ科雑草ですね。
チガヤの対策
チガヤの対策ですが、とにかく早いうちに対策することが一番大切です。チガヤの見分け方としては、5月頃に穂をつけるので、この時期であれば見分けがつきやすでしょう。
この時期に、手で抜き取るのがもっとも効果的な方法ですが、除草剤をスポット的に使うという方法もあります。
チガヤ対策に除草剤を使うときの注意点
チガヤ対策の除草剤として、根まで枯らす除草剤を推奨しているサイトもありますが、私は推奨できません。
根まで枯らす除草材として、もっとも有名な除草剤であれば、ラウンドアップということになりますが、ラウンドアップは液状なので、周囲の芝生への影響が心配です。
ラウンドアップは、茎葉処理剤といい、植物の葉や茎に掛かったときに、植物内に吸収され効果を発揮します。
ラウンドアップは土に落ちたときは分解されてしまうので、根から吸収されることはありません。
つまり、周りの芝生にラウンドアップが掛かってしまったら、芝生は地下茎で繫がっていますので、芝生も広い範囲で枯れることになってしまいます。
ラウンドアップは周囲への影響が心配
チガヤ対策として、ラウンドアップを使用する場合は、刷毛等でチガヤの葉に、ラウンドアップを塗るなどの配慮が必要になります。
エノコログサ(ネコジャラシ)
エノコログサの特徴
ネコジャラシの名前で知られるエノコログサも、芝生の中で発生すると除草が厄介なイネ科雑草です。大量に種を付けるので、種を付ける前に抜き取るか、刈り取りが必要です。
エノコログサ対策の除草剤
エノコログサは一年生雑草なので、日本芝の中に生えてきた場合は、一年生雑草対策の除草剤が使用できます。
シバニードアップ粒剤が効果的に使用できます。
除草剤の形状 | 粒状 |
---|---|
使える芝 | コウライ芝・ノシバなどの日本芝 |
使用方法 | 粒をパラパラとまく |
散布時期 | 雑草の丈が小さい時。一年生雑草は発芽前~初期成育段階 |
一年生イネ科雑草 | オヒシバ、メヒシバ、スズメノカタビラ等の一年生イネ科雑草 |
多年生広葉雑草 | オオアレチノギク、カラスノエンドウ等にも効果的 |
効果の持続 | 効果は3か月持続。 |
注意事項 | 高温期・芝生が弱っているときは使用不可。 |
スズメノカタビラ
スズメノカタビラの特徴
スズメノカタビラは、芝生に生える雑草の中で、もっとも代表的な雑草に一つです。とがった葉っぱの形をしていて、通常は高さ5cm~20cmくらいになります。一年生のイネ科雑草ですが、日当たりの良いところであれば、年中花をつけるので、あちらこちらから出て来て、根絶するのが大変な雑草です。
スズメノカタビラは一年草ということになっていますが、丈を低くして越年することもあります。踏圧にも強く、ゴルフ場のグリーンなどの人が良く歩くところでも、平気で生育するやっかいな雑草です。
スズメノカタビラに効果的な除草剤徴
シバニードアップ粒剤が効果的に使用できます。
除草剤の形状 | 粒状 |
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使える芝 | コウライ芝・ノシバなどの日本芝 |
使用方法 | 粒をパラパラとまく |
散布時期 | 雑草の丈が小さい時。一年生雑草は発芽前~初期成育段階 |
一年生イネ科雑草 | オヒシバ、メヒシバ、スズメノカタビラ等の一年生イネ科雑草 |
多年生広葉雑草 | オオアレチノギク、カラスノエンドウ等にも効果的 |
効果の持続 | 効果は3か月持続。 |
注意事項 | 高温期・芝生が弱っているときは使用不可。 |
オヒシバ
オヒシバの特徴
オヒシバは、ぱっと見た目は、「幅が広い芝生」といった感じに見えます。
オヒシバは一年草で、春になると出てくるのですが、出始めのころは、それほど目立ちません。ですが数日もすると、ドーンという感じで大きくなってしまいます。
オヒシバによく似た雑草にメヒシバという雑草があります。
オヒシバが株になるのに対して、メヒシバは地下茎で増え、草むしりをしていても地下茎の途中で切れてしまい、根が残ってしまい、根絶はなかなか困難です。
オヒシバの除草剤
シバニードアップ粒剤が効果的に使用できます。
除草剤の形状 | 粒状 |
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使える芝 | コウライ芝・ノシバなどの日本芝 |
使用方法 | 粒をパラパラとまく |
散布時期 | 雑草の丈が小さい時。一年生雑草は発芽前~初期成育段階 |
一年生イネ科雑草 | オヒシバ、メヒシバ、スズメノカタビラ等の一年生イネ科雑草 |
多年生広葉雑草 | オオアレチノギク、カラスノエンドウ等にも効果的 |
効果の持続 | 効果は3か月持続。 |
注意事項 | 高温期・芝生が弱っているときは使用不可。 |